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塗装塗り替え 塗布量について
2025.02.06
イベント
塗料選び
水戸市、茨城郡、日立市、東海村、ひたちなか市、那珂市、笠間市にお住まいの皆様、こんにちは。
2024年秋に水戸市東野町・日立市大みか町にOPENしております、創業96年のKPCグループ【㈱いばらき塗装テック】の宮本です。
こんにちは
いばらき塗装テック宮本です。
本日は塗布量についてお話いたします。
①そもそも塗布量とは???
塗装工事における塗布量(とふりょう)とは、塗料を施工面に塗る際の使用量を指します。通常、**g/㎡(グラム毎平方メートル)やL/㎡(リットル毎平方メートル)**の単位で表されます。
塗布量の種類
- 理論塗布量(理論使用量)
- メーカーが指定する、塗料の性能を発揮するために必要な最小限の塗布量。
- 塗料の希釈率や塗膜の乾燥厚みに基づいて計算される。
- 実際塗布量(実使用量)
- 実際の施工時に必要となる塗布量。
- 塗料の飛散・吸い込み・塗りムラなどにより、理論塗布量より多くなるのが一般的。
- 通常、理論塗布量の1.1~1.5倍程度を見込む。
塗布量の計算式
塗布量(g/㎡) = 塗料の密度(g/cm³) × 塗膜厚(μm)
塗布量(L/㎡) = 塗布量(g/㎡) ÷ 塗料の比重
例:水性塗料(比重1.2)の場合
- 必要な乾燥膜厚:100μm(0.1mm)
- 塗料の密度:1.2g/cm³
→ 塗布量 = 1.2 × 100 = 120g/㎡
→ 120g ÷ 1.2 = 100mL/㎡(0.1L/㎡)
このように塗布量は決まりがあります。各塗料に下記のような数値が記載してあります。

②塗布量が守れていないとどうなる???
塗布量を守らない場合の影響
塗布量が多すぎる場合と少なすぎる場合で、それぞれ施工後の仕上がりや耐久性に大きな影響を及ぼします。詳しく見ていきましょう。
1. 塗布量が多すぎる場合の影響
① 乾燥不良
- 一度に多く塗りすぎると塗膜の表面だけが先に乾燥し、内部が乾かない(通称:スキン乾燥)。
- 内部の溶剤が抜けきれず、ベタつきが残ったり、しわが発生したりする。
- 乾燥不良のまま次の工程に進むと、剥がれやすくなる。
② ひび割れ(クラック)
- 厚塗りすると乾燥時に収縮が大きくなり、塗膜にひび割れが生じる。
- 特に水性塗料や弾性塗料で起こりやすい。
③ 垂れ・ダレ
- 重力の影響で塗料が流れ落ち、仕上がりが不均一になる。
- 垂れた部分が目立ち、美観が損なわれる。
④ 塗膜剥離(はくり)
- 厚塗りによって塗膜の付着力が弱くなり、剥がれやすくなる。
- 特に下塗りが十分に乾いていない状態で厚塗りすると、後から塗膜ごと剥がれる可能性が高い。
⑤ コスト増加・塗料の無駄
- 必要以上に塗料を使うため、材料費が無駄にかかる。
- 乾燥時間が長くなるため、工期が遅れるリスクもある。
2. 塗布量が少なすぎる場合の影響
① 塗膜強度の低下
- 規定よりも薄く塗ると、塗膜が十分な強度を持たず、摩耗や剥がれが起こりやすくなる。
- 例えば、防水塗膜が薄いと雨水の侵入を防げなくなる。
② 耐久性の低下
- 規定の塗布量を満たしていないと、塗膜の耐候性・耐久性が低下し、短期間で劣化。
- 塗膜が劣化すると、再塗装の周期が短くなり、メンテナンスコストが増加。
③ 色ムラ・光沢ムラ
- 塗料が十分にのらず、下地が透けたり、均一な仕上がりにならなかったりする。
- 特に艶あり塗料では、光沢ムラが目立ちやすい。
④ 保護機能の低下
- 塗膜の厚さが不足すると、防水・防錆・防汚などの機能が十分に発揮されない。
- 例:
- 防水塗料 → 雨水が浸透し、建物内部の腐食が進行
- 防錆塗料 → 錆が発生しやすくなり、金属部分が劣化
3. 適切な塗布量を守るための対策
① メーカー指定の基準を確認
- 仕様書や技術資料を参考に、適正な塗布量を確認する。
② 適切な施工方法を守る
- ローラー・スプレー・刷毛などの塗装方法に応じた適正な塗布量を意識する。
③ 中塗り・上塗りで調整
- 一度に厚く塗らず、複数回に分けて塗装することで、適切な塗膜厚を確保。
④ 塗布量の管理を徹底
- 使用した塗料の量を施工面積で割って実際の塗布量を計算し、適正かどうか確認する。
⑤ 塗膜厚測定を実施
- 膜厚計(膜厚ゲージ)を使用して、塗膜の厚みをチェックしながら施工する。
4. まとめ
塗布量を守らないと、塗装の仕上がりや耐久性に大きく影響し、施工不良の原因になります。
適切な管理を行いながら、基準に合った塗布量で施工することが重要です。
意識して施工はできますが本当に膜厚がまもられているか気になりますよね、、、
次回は塗布量が確実に守られている検査方法についてお話いたします。
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ブログ執筆者
株式会社いばらき塗装テック 営業/施工管理
宮本彩斗
一級土木施工管理技士補|一級建築施工管理技士補|二級建築施工管理技士