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屋根カバー工法のビスピッチについて
2025.03.11
イベント
リフォーム工事
水戸市、茨城郡、日立市、東海村、ひたちなか市、那珂市、笠間市にお住まいの皆様、こんにちは。
2024年秋に水戸市東野町・日立市大みか町にOPENしております、創業96年のKPCグループ【㈱いばらき塗装テック】の宮本です。
こんにちは
いばらき塗装テック宮本です。
皆さんは屋根カバー工法はご存じですか??
知ってい方、知らない方いらっしゃいますよね・・・
でも今日は屋根カバー工法を深堀していきましょう!!
では金属屋根をかぶせた後、台風等で飛んで行ってしまわないか不安とかありませんか?
板金屋根はビスで止めております。そのビスも風圧度計算によりビスの幅等を決めております。
そのことをビスピッチと呼びます。
ビスピッチは公共工事でも検査の対象になるくらい重要なものとなっております。
=ビスピッチについて=
板金工事におけるビスピッチ(ビスの間隔)は、施工の強度・耐久性・防水性に直結するため、慎重に設計する必要があります。以下に、部位別のビスピッチの考え方や基準を詳しく解説します。
1. ビスピッチの基本的な考え方
ビスピッチは、以下の要素を考慮して決められます。
- 板金の厚み:薄いほどピッチを狭める
- 部位(屋根・壁・役物):風圧や荷重に応じた間隔が必要
- 下地の種類(木・軽量鉄骨・重量鉄骨):固定力の違いによる調整
- 施工環境(風圧地域・積雪地域など):耐候性を確保するための工夫
2. 部位別のビスピッチ基準
① 屋根板金(立平葺き・瓦棒葺き・横葺きなど)
🔹 立平葺き(はぜ締めタイプ)
- 基本ピッチ:250mm~400mm
- 強風地域:200mm~300mm(ピッチを狭くする)
- ポイント
- 軒先・ケラバ部分は風圧がかかるため、ピッチを狭める
- ビスの締めすぎで板金が歪むのを防ぐため、適度な力加減が必要
🔹 瓦棒葺き
- 基本ピッチ:300mm~450mm
- 風が強い場所:200mm~300mm
- ポイント
- 棟部分や端部はピッチを狭めて固定力を上げる
- 施工マニュアルに沿ったビスの配置が必要
🔹 横葺き(金属屋根)
- 基本ピッチ:300mm~600mm
- 強風地域:300mm以下
- ポイント
- 垂木の位置を考慮し、適切な間隔で固定する
- 雨仕舞の観点から、シール材との組み合わせを考慮する
② 外壁(角波・スパンドレル・波板など)
🔹 角波・スパンドレル
- ビスピッチ:300mm~600mm(板厚や建物の高さによる)
- 縦張り:胴縁の位置に合わせてピッチを決める
- ポイント
- 高層建築ではピッチを狭める(風圧対策)
- 水切りや役物との取り合い部分は特にしっかり固定
🔹 波板(トタン・ガルバリウム)
- ビスピッチ:250mm~450mm
- ポイント
- 山側 or 谷側で固定するか、材料・仕様を確認
- 端部や出隅・入隅は補強を追加
③ 役物(笠木・水切り・棟包みなど)
🔹 笠木(パラペット・手すり)
- 基本ピッチ:150mm~300mm
- ポイント
- 継ぎ目・コーナー部分は特にピッチを狭める(風で浮きやすいため)
- 防水シートとの相性を考え、適切に固定する
🔹 水切り・捨て板
- 基本ピッチ:200mm~400mm
- ポイント
- 水がたまりやすい箇所はしっかりと固定
- 下地の影響を受けるため、木下地・鉄骨で調整する
🔹 棟包み・ケラバ
- 基本ピッチ:150mm~300mm
- ポイント
- 風の影響を受けやすいため、端部はピッチを狭める
- 施工時にシール処理や、ビスの浮きが出ないように注意
3. 下地別のビスピッチ調整
下地種類 | 一般的なピッチ | ポイント |
---|---|---|
木下地 | 200mm~300mm | ビスの保持力が高いため、適度な間隔で施工 |
軽量鉄骨 | 250mm~500mm | 鉄骨の厚みや強度により調整 |
重量鉄骨 | 300mm~600mm | 溶接やリベットを併用する場合もあり |
4. ビスピッチの施工時の注意点
🔹 過剰なビス打ちを避ける
- ビスを打ちすぎると、板金が歪みやすくなり、見た目が悪くなる
- 板金の熱膨張・収縮を考慮し、適切な間隔を確保
🔹 ビスの選定
- 使用する板金の厚みや種類によって、適切なビスを選ぶ
- 防錆処理済みのビスを使用し、錆による劣化を防ぐ
🔹 防水・雨仕舞の工夫
- ビスの周囲にシーリング処理を施すことで、雨水の侵入を防止
- 雨水が流れやすい箇所にはビスピッチを慎重に設定
5. まとめ
✅ 屋根は風圧の影響が大きいため、端部を特にしっかり固定
✅ 外壁は建物の高さや下地を考慮して、ピッチを調整
✅ 役物(笠木・棟包み)はピッチを狭め、防水性を確保
✅ 木下地・鉄骨下地で、ピッチの違いに注意
✅ 過剰なビス打ちを避け、適度な間隔で施工
ビスピッチは、板金の長寿命化・防水性・強度に直結する重要なポイントです。メーカーの推奨基準や現場の環境を考慮し、適切なピッチで施工しましょう!
屋根の素材も重要になってきますがビスの配置もとても重要になります。
次回は風圧度計算についてお話いたします。
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ブログ執筆者
株式会社いばらき塗装テック 営業/施工管理
宮本彩斗
一級土木施工管理技士補|一級建築施工管理技士補|二級建築施工管理技士